誰もがこんな会社なんてすぐに辞めてやる!と思った経験は少なからずあるかと思います。介護福祉士など資格のあるなしにかかわらず、また、正社員やパートタイマーなどの働き方にかかわらず、大事なことは勢いに任せて準備せずに転職転職を決めてしまうことです。転職を検討する際には、以下のような手段、考慮すべき決定条件、そして転職のタイミングについて理解することが重要です。
転職手段
- 転職サイトやエージェントの利用
- 介護職専門の転職サイトやエージェントは、求人情報の検索や応募のサポートを提供します。
- 利用例: きらケア、カイゴジョブ、マイナビ介護職など。
- ハローワーク
- 公的な職業紹介機関で、地域密着型の求人情報を得られます。
- 知人や同業者からの紹介
- 同業者からの推薦は、実際の職場環境や働き方の情報を事前に把握できる利点があります。
- SNSや業界フォーラム
- noteやTwitterなどでの情報収集や、業界内のフォーラムでの求人情報のやり取り。
- 直接応募
- 興味のある施設や事業所に直接問い合わせて、求人情報を確認する。
転職を決定する際の考慮条件
- 給与・待遇
- 現在の収入と比べてアップするのか、また賞与、昇給、福利厚生(交通費、住宅手当、退職金制度など)が充実しているかを確認。
- 職場環境
- 人間関係、スタッフの離職率、勤務体制(夜勤の有無、シフトの柔軟性)などをチェック。
- キャリアアップの可能性
- 資格取得支援制度や、リーダー職・管理職への昇進のチャンスがあるか。
- 施設やサービスの理念・方針
- 自身の介護観や価値観と合致しているか。
- 通勤の利便性
- 職場までの距離や通勤手段(電車、車、自転車)も重要。
- 勤務時間・休日
- 残業の有無や、有給休暇の取得率、年間休日数を確認。
- 業界の安定性
- 事業所が安定しているか、また地域の介護需要を考慮して施設の将来性を評価。
転職のタイミング
- 現在の職場環境に問題がある場合
- 人間関係の悪化、ハラスメント、過度な残業など。
- スキルアップや新たな挑戦を求めている場合
- 新しい介護技術の習得や、異なる介護形態(デイサービス、特養、訪問介護など)での経験を希望する。
- ライフステージの変化
- 結婚、出産、家族の介護など、プライベートの事情により働き方を見直す必要がある場合。
- 求人の増加時期
- 介護業界は年度末(3月)や年度初め(4月)、年末年始に求人が増える傾向があります。このタイミングを狙うことで選択肢が広がる可能性があります。
- 資格取得後
- 介護福祉士の資格を取得した直後は、スキルを活かす新しい職場を探す好機。
転職時の注意点
- 転職先を決める前に職場見学を行い、実際の雰囲気を確認する。
- 面接では、現在のスキルや経験をどう活かせるかを具体的にアピールする。
- 離職理由については、ネガティブな表現を避け、前向きな理由(キャリアアップや新しい挑戦)を強調する。
これらを踏まえ、慎重かつ計画的に転職活動を進めることが成功の鍵です。
まとめ
私自身のことで恥ずかしいですが、介護業界に転職して12年になります。当時は既に47歳。
介護経験はなく、たまたま、仲間と立ち上げたIT関連といえばカッコいいですが小売業のシステム開発の仕事をする中で2000年に「介護保険法」が施行されるという前のことです。
先行者利益を狙って『介護システムを開発しようか?』という話になりました。もちろん、介護現場の経験なんてありません。
そこで、介護の資格を取ろうと思い立ちました。詳しくは、また別の機会にお話しするとして、そんなこんなで当時、「ホームヘルパー2級」の資格を取りました。現在の『介護職員初任者研修』です。
で、お約束だったと言えばそうなんですが、その会社は店頭公開まで目指していたものの、7~8年で空中分解。
転職先を探すことになって路頭に迷った私は、そのホームヘルパー2級の資格を活かして現場経験のない介護の世界の門戸を叩きました。
そして3年たった時点で給与の安さや、ある社内でのトラブルをきっかけに一旦は介護業界を後にします。
友人が経営する土石運搬会社で総務の仕事をしていたのですが、紆余曲折あって2年で退職し、またまた介護の世界に戻ります。
転職した先では「介護福祉士」の資格取得に補助制度があると聞き、3年の実務経験があると介護福祉士の受験資格があるということを知って前職の介護事業所で「勤務経験証明書」をもらって、1年目で介護福祉士の資格を取得しました。
2~3年、同じ職務を続けると飽きてしまう私は、その職場を4年で退職。
一旦は、1年の契約で講演会などのイベントを手掛ける会社に契約社員として働きます。
契約期間を終え、またまた、介護の世界に戻ることに。
それが現在の職場です。
前置きが長くなりましたが、そんな私だから言えることが一つあります。
一時的に収入がなくても、勢いに任せて慌てて転職先を決めてはいけないと。
やはり、一つでも何かのスキルを身に着けたり、もっと言えば資格を取ったりして準備をしっかりした上で次の転職先を決めて欲しいのです。
それが、給与アップは勿論、できる業務の知識や幅などスキルアップすることにより、同じ介護業界の中でも所属する介護サービス事業所を選択出来たり、まったく畑違いの部署でも働くことができるという選択肢が増えるのです。
また、それは様々な経験値が上がるだけでなく、“やりがい”にもつながるのです。
何よりも、ミドルエイジの私のようなものでも全く介護の現場から離れることはできなくとも、介護現場には限定的にしかヘルプで入らないという条件もクリアできるとともに、休日の取り方を変えたり、身体への負担も大幅に減らすこともできるようになるのです。
なので、結論を言えば兎にも角にも、同じ転職をするのであれば給与や勤務条件が良くならないと意味が無いということです。
それが、介護事業所を3社経験した私の持論でもあります。
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