介護職が転職で成功するための年代別キャリアップ戦略!

CREATOR: gd-jpeg v1.0 (using IJG JPEG v80), quality = 100

現在、転職を考えている介護職のあなたであれば、現在の年齢だと転職にどのように影響しているのか?と、どうしても考えるかと思います。
答えから述べると私自身、47歳で一般企業から介護業界に未経験でも転身できました。
つまり、ポイントさえ押さえれば年齢に関わらず転職の道は開けるということです。
この記事では20代から40代の人が転職するにあたっては「求まられるスキルは何か」を年代別に解説するとともに、自己分析の方法を含めて転職のための具体的な対策も紹介しています。

ぜひ最後まで読んでいただき、転職をゴールにするのではなく、長い目でキャリアップを目指しましょう!

企業が中途採用者に求めるのは「即戦力」

企業が中途採用を行う際に最も重要視するポイントは、ズバリ、
年齢に応じた即戦力としての能力」です。

特に、企業が求めるのは年齢に応じた「経験・スキル・そして場合によってはマネジメント能力」です。
企業は新卒だけでなく、第二新卒や若手人材を中心に採用活動を行い、時間をかけて長期的に育成する傾向があります。

それは、「柔軟性」や「吸収力」が非常に高く、将来への期待値が長い眼で見ると評価されることにあります。

一方、「転職は35歳までが有利」という説もありますが、これはあくまで統計的な傾向であり、年齢が転職の成功を決定づける絶対条件ではありませんし、35歳を過ぎても転職で成功することは十分可能です。
特に40代以降では、これまでの実績やリーダーシップ能力が大いに評価される場面が増えます。
転職活動においては、これまでの経験を強みとしてアピールし、戦略的に活用することが重要です。
つまり、35歳を過ぎても介護職が転職で成功することは十分可能です。
また、40代以降になると、それまでの実績やリーダーシップ能力が大きく評価される場面が増えます。

500人を超えるような中堅以上の企業では新卒を育てる余裕もあるかもしれませんが、中小企業であればその余裕もなく、どちらかと言えば中途採用をメインに行われています。
また、介護事業所であれば経験者が定年退職で退社し、その補充として特定の資格や経験値をもつ中途採用がメインとなります。

所有する資格だけではなく、あなたの今までの経験値は大きなアピールポイントとなりますので、上手に活用しましょう。

次に年代別の取り組むべきポイントを解説していきます。

20代・30代・40代以降で取り組むべきポイント

 20代で取り組むべき3つのポイント

20代は、キャリアの基盤を築くための重要な時期です。以下の3点を意識することで、将来の選択肢を広げることができます。

  • ①堅実な経験:「若い時の苦労は買ってでもしろ」ということわざにある通り、失敗も含めて様々な分野や業界で自分の適性や興味を見極める時期です。
    その経験や苦労は、成熟した際に「財産」となります。

例えば、自己管理能力、他者への配慮、困難に直面した際の冷静な対応など、実際の社会や職場で役立つスキルや態度・素養を形成するからです。
言い方は良くないかもしれませんが、ある程度の失敗はフォローしてもらえる年代でもあります。
失敗した経験も、ある意味、あなたの財産となり得ます。

  • ②スキルアップ:資格取得や新しい知識の習得を積極的に行います。
    勧められた研修だけではなく、積極的に内部だけではなく、外部の研修にも参加したいところです。
    また、機会があって「社内プロジェクト(各種委員会など)」が立げられた時には、率先して手を上げたいところです。
    下記にもつながりますが、役員クラスの幹部職員や他部署の人材との交流の機会となるだけではなく、「マネジメント」とは何かを肌で感じたり、実際に学ぶチャンスともなります。
  • ③人脈を構築する:しっかりした企業であれば介護事業所でもプリセプター制度」や「メンター制度」のような新入職員を育てるための仕組みを取り入れているところもあるでしょうし、研修だけではなく社内の委員会活動にも積極的に参加し、上長や同僚とのつながりを大切にし、キャリアの転機に活かします。

忙しくはなりますが、20代での経験は将来の方向性を示してくれることもあるでしょうし、キャリアにおいて貴重な資産となりますよ。

30代のキャリア戦略

30代は、専門性を高め、自分のキャリアの方向性を確立するタイミングです。この年代では以下の点を重視しましょう。

  • ①キャリアの軸を明確にする:自分の得意分野や情熱を注げる領域を特定し、その分野で成果を出します。
  • ②リーダーシップを発揮する:管理職の補佐やプロジェクト(各種委員会なども含む)リーダーとしての経験を積むことで、キャリアの幅を広げます。
    若手や後進を育てるのもこの時期です。
    他人教えることにより、「アウトプット効果」を得られる絶好の機会です。
    誰かに説明するためには、知識を整理し、わかりやすい形で伝える必要があります。これにより、自分の中での理解がより深まり、知識が定着しますし、逆に教えられるということもあります。
    「コミュニケーション能力」を鍛える絶好の機会ともなり得ます。
    教える
  • ③長期的なキャリアプランを描く:①と②を実践していく中で、取得したい資格などをはじめ、数年後の目標を具体的に設定します。
    必要なスキルや経験を計画的に、貪欲に積み重ねていく時期です。

40代以降に求められる力

40代以降の転職では、これまでの経験や実績を客観的に確認しながら、新しいステージに向かうことが求められます。
意識すべきポイントは以下の通りです。

  • ①経験を武器にする:これまでの実績や成功事例を明確に伝えることで、自分の価値を転職したい企業に示します。
    マネジメントスキルを更に磨くのもこの時期です。
    これは、転職時だけではなく、「自己申告制」や「人事考課」にも役立てることができます。
  • ②ライフスタイルに合った働き方を模索する:無理のない働き方を選び、健康とキャリアのバランスを重視します。
  • ③市場価値の向上に努める:新しいスキルの習得や知識のアップデートを怠らず、自分の能力や経験値を更に高めます。

40代以降で転職を考えたときに棚卸しすべきこと

30代で自分の登る山を明確にし、それを登り始めた人にとって、40代はまさに「脂ののった時期」となっていることと思います。
職場がどこであれ、その中心にいて、日々、忙しく働いているのではないでしょうか。

その中で、40代に求められるのは、大きく二つであると思います。

それはズバリ、「稼ぐ力」「育てる力」です。

稼ぐ力とは、職場で部下やチームを率いて、利益を最大限に上げられるような未来像を描いたりアイデアを生み出していくことです。

これには、仕事の効率化による費用の減少も含まれます。
厚労省や経営陣がうるさいくらいに口にする「生産性向上」ですね。

育てる力とは、介護の専門職としての教育と同時に、社会人としての「ヒューマンスキル」の教育です。

大きくは「人間性」や「人間力」というものも含まれます。
つまり、ヒューマンスキルとは<人と上手に関わる力>であり、<コミュニケーション力>や<リーダーシップ>、<チームワーク>、<専門スキル(仕事の知識や技術)や<人間性(誠実さ、思いやり、道徳観)>も含めた幅広いものを身に着けることです。

「稼ぐ力」「育てる力」は、介護業界内で転職するにしろ、異業種に行くにしろ、採用する先が即戦力として求めるもののキモとなる部分です。
もちろん、誰にも負けない「知識」や「資格」、「専門スキル」ともなっていることは言うまでもありません。

転職前に「自分のスキル」を整理する方法

転職活動を成功させるには、まずは自分のスキルを整理することが肝心です。
以下のフレームワークを活用しましょう。

転職を優位に進める3つの軸

おさらいになりますが、転職を優位に進めるためには、「スキル」の他にも「モチベーション」、「マーケットバリュー」の3つの軸があることを理解し、それぞれを磨くことが重要です。

  • ①スキル:スキルは「社会的スキル」と「専門職スキル」の2つに分けられます。
    ・社会的スキル:コミュニケーション、プレゼンテーション、リーダー
    シップ、教育力など、職場全体で役立つスキル。
    専門職スキル:介護職ならではのスキルや資格、専門的な知識。

例:管理職を目指すなら、30代からリーダーとしての経験を積むこと
が大切です。また、専門職としてのスキルを深めることで、民間
企業や高待遇のオファーを得る可能性も高まります。
(※注意点:職場限定の「ローカルスキル」ではなく、どの職場で
も通用する「普遍的スキル」を意識しましょう。)

  • ②モチベーション:転職先で活躍するには、スキル以上に「モチベーション」が欠かせません。
    単純には働くための動機ですが、自分が好きで長時間続けても苦にならない仕事を見つけることが大切です。
    これには目標管理能力や自己管理能力なども含まれますが、自身が不得意なことを客観的に見てそれを補ったり、やらない、手を出さないという選択肢も必要なってきます。

筆者の場合は、「企画書や提案書などの資料を作ること」、年齢の割には「パソコンをそこそこ使いこなせること」、このブログもそうですが「ホームページを立ちあげたり、編集すること」など好きであったこと、また、「新規事業の立ち上げ経験」もいくつかあり、それらを軸にキャリアを築いてきました。

  • ③マーケットバリュー:自分のスキルや経験が市場でどのように評価されるかを考える必要があります。
    つまり、他者からも評価されるような希少性が高いスキルや知識を持っていることが重要になってきます。

例:介護業界においては、「認知症ケアの専門知識」や「新規事業の立ち上げ経験」などは高く評価されます。

まとめ

転職意思の有る無しにかかわらず、20代から40代以降の年代別に必要だと思われるスキルやキャリアアップ戦略についてみてきました。

筆者自身、先ほども触れましたが20代後半ではありますが、田舎から東京へ転勤させてもらう機会があり、カルチャーショックもたくさん受けましたし、大きな転機にもなりました。
後日談でしたが、当時の20代から30代の7~8人に転勤の声がかかったにも関わらず、筆者以外の社員全員が即答で断ったとか。

また、当時は営業職でしたが、今は当たり前になっているパソコンが田舎の本社には1台もなかったんですが、東京支店には2台もありました。
現在60代の筆者が30代を目前にパソコンに触れる大きなきっかけともなりました。

これまた後日談ですが、短くても4~5年は東京で頑張ってくれと言われていたのですが、本社において「CI(コーポレートアイデンティティ)」を推進することになり、プロジェクトメンバーの核になる人材が居ないということで2年半で田舎に戻されることになりました。
(尾瀬や富士山にも上りたかた~、と嘆いたものです。)

長くなりましたが、「若い時の苦労は買ってでもしろ!」というのは身をもって感じている一人でもあります。

人生100年時代!
新たな可能性を探るためにも小さな一歩を踏み出してみませんか。
きっとそれは、大きな一歩になることでしょう!