退職した理由、「職場での人間関係(上司)」が1位
こんにちは、ゆるちょこです。(^^♪
先日、介護職に対する興味深いアンケート結果が発表されたのをご存じでしょうか。
アンケートを行ったのはドクターメイト株式会社。
1月27日から1月30日にかけて、介護施設に勤める現役の介護職員(20代から70代以上の男女)100人を対象に、これまでの退職の有無や理由、次の転職先に介護施設を選ぶかなどについて調査を実施。
この調査において『介護施設・老人ホームなどの高齢者施設を退職した経験はありますか』と質問したところ、「はい」が全体の55%、「いいえ」が45%。
『主な退職した理由を教えてください(複数回答)』とすると「職場での人間関係(上司)」が最も多く29件。「職場での人間関係(同僚・部下)」が22件、「給料・待遇面」が21件などと続いた。
また、67%が「次の転職先として介護施設を選ぶ」と回答したとのこと。
以下、これらの回答の背景や対策を考えてみました。
1.1 人材不足の深刻化
厚生労働省のデータによると、介護職員の数が減少傾向にあり、2025年には約38万人の介護人材が不足すると予測されています。この不足は職員一人当たりの業務負担を増加させ、精神的・肉体的ストレスを高めることで、さらなる離職につながります。
1.2 賃金・待遇の問題
今回のドクターメイトの調査では、転職理由の上位に「給与・待遇面の不満」が挙げられています。UAゼンセン日本介護クラフトユニオンの調査でも、介護職の給与は他業界と比較して低く、格差が広がっていることが指摘されています。給与が見合わない状況が続くことで、介護職への新規参入が減少し、離職率が高まる悪循環が発生します。
1.3 精神的・肉体的業務負担の増大
介護業界は元々、夜勤や長時間労働、感情労働が求められる職種ですが、2025年問題により、さらに負担が増えることが予想されます。ドクターメイトの調査結果では、転職理由の多くに「業務の肉体的・精神的負担」が挙げられており、特に若年層の離職率が高まる原因となっています。
1.4 上司との人間関係(パワハラ含む)の問題
退職理由として「人間関係の不満」が最多となっています。特に、上司との関係が悪化すると、職場の雰囲気が悪くなり、精神的負担が大きくなります。パワハラの問題が存在する場合、以下のような対処法を検討することが重要です。
- 記録を残す:上司からの不適切な発言や指示を記録し、必要に応じて相談できるようにする。
- 第三者に相談する:施設のハラスメント相談窓口や労働組合を活用する。
- 転職を視野に入れる:環境が改善されない場合は、無理をせず転職を検討する。
介護職の現役世代が意識すべきこと
2025年問題に向けて、介護職の現役世代がモチベーションを維持し、キャリアを充実させるためには、以下の点を意識することが重要です。
2.1 長期的なキャリアプランの構築
介護業界で長く働くためには、スキルアップとキャリアの見通しを持つことが必要です。具体的には以下のようなキャリアパスが考えられます。
- 資格取得の推進:介護福祉士、ケアマネージャー、認知症ケア専門士などの資格取得を目指すことで、収入の向上や業務負担の軽減が期待できます。
- 管理職を目指す:リーダーシップを発揮し、施設長やエリアマネージャーなどの管理職を目指すことで、給与アップや働き方の選択肢が増えます。
- 専門職への転向:訪問介護や福祉用具専門相談員、福祉施設のコンサルタントなど、専門性を活かした職種への転向も視野に入れると良いでしょう。
2.2 労働環境を見極める
転職を検討する際には、給与だけでなく「働きやすさ」を重視することが大切です。以下のポイントを確認しましょう。
- ICTや介護ロボットの導入状況:業務負担軽減に積極的な施設を選ぶ。
- 夜勤・シフト制度の整備:無理のないシフトが組めるかどうか。
- 教育体制の充実:研修制度やOJTが整っている施設は、長期的に働きやすい。
2.3 メンタルヘルスの管理
介護職は感情労働が大きいため、ストレス管理が非常に重要です。
- 定期的なリフレッシュ:趣味や運動を取り入れ、仕事のストレスを適度に発散。
- 職場の相談窓口を活用:人間関係のトラブルや業務負担について、相談できる環境を確保。
- 転職を前向きに考える:環境が改善されない場合は、無理をせず転職も選択肢に入れる。
2.4 働きながら情報収集を続ける
介護業界は変化が激しいため、常に最新の情報をキャッチすることが重要です。
- 業界ニュースをチェック:介護報酬改定や新しいケア技術について学ぶ。
- SNSやオンラインコミュニティを活用:同業者と情報交換し、より良い働き方を模索。
- 転職市場の動向を把握:待遇改善の動きや人材募集のトレンドを確認。
2.5 副業・兼業の選択肢を持つ
給与面での不安を解消するために、副業や兼業を視野に入れるのも有効です。
- 介護関連のライティングや講師業:介護の知識を活かした仕事を副業に。
- 訪問介護の掛け持ち:フリーランスの訪問介護士として収入を増やす。
- 資格を活かした相談業務:シニア向けの生活相談業務などに携わる。
まとめ
介護の世界はとかく「3K」とか「4K」と言われる世界ですが、個人的にはそれよりも「人間関係」が退職や離職の要因の上位にあるのは間違いないと感じます。
職員の給与がなかなか上げられない構造なので給与バランスを保つために無理に役職をつけたり、手当てをつけて帳尻を合わせる傾向があります。
ある意味、苦肉の策ということかもしれませんが、職員の高齢化や人材不足や生産年齢人口の減少や介護保険報酬制度の改正も相まって限られたパイをやりくりして分け合う社会的にもいびつな構造になっています。
そんな中でも50代以降の世代と40代以下の世代では価値観も考え方も全く違っています。
細かく分ければZ世代とかはまた違った価値観を持った世代です。
得意にこの世代は役職や出世には興味はなく、むしろ出世は望まず自分の生活スタイルやワークライフバランスを大事にします。
サービス残業もいとわない40代、50代の上司とは全く価値観が違っているので、上司が良かれとアドバイスしたり、指示したことが「パワハラ」ともとられかねない状況が起こりがちです。
そういう意味では、どちらが正しい・正しくないということではないのですが、上司や上長と呼ばれる役職のついた方々は仕事がやりにくいでしょう。
語弊はあるでしょうけど、どうやったら「楽に業務をこなせるか、」、「仕事が楽しい」と思えるようにするかがその組織の未来を大きく帰るような気がします。
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